選択の痕跡

音楽・テクノロジー・哲学

2023.7 Monthly Best Songs

2023年7月に良かった音楽のまとめです。
ちなみに、上半期ベストはnoteでまとめたのでよかったら是非。

note.com

  • Songs

(sic)boy「sober」

(sic)boyって、こんな曲もできるのかという驚き。
確実に、真っ当にネクストレベルに到達しているなと感じる1曲。 荒さ・粗さが魅力になっていて、ロックみも強い楽曲だが、フロウにカリスマ的な魅力に溢れてるし、KMの特徴的な低音が鳴るトラックとピッタリあいすぎ。
(sic)boyでしか出せなそうな音像に仕上がっていて、これはまだまだデカくなりそうだなと確信できた。

Mall Boyz「My Life」

本当にオートチューンが気持ちいい。シンセももちろん気持ち良し、中毒性があって、身体に音が響く。
強烈なパンチラインがあるわけではないが、フックのシンプルさが、心地よく耳に残る。

長谷川白紙「Mouth Flash (Kuchinohanabi)」

久しぶりに名前を聴いたなと思ったら、いつの間にかBrainfeederと契約なんていうニュースを携えて、新曲をリリース。
分けわからん音がずっと鳴ってるし、このポップさを纏ったカオスは、「長谷川白紙」の音だった。

Mori Calliope「未来島」

楽曲としては、Mori Calliopeの日本語詞の表現の幅が随分と広がっていて凄いなと感じた。
ケンモチヒデフミの作曲も、良い意味でケンモチヒデフミみがあまり感じられずに、それが良いなと思った。
というか、ワンピースともなると、単行本の発売を記念して、がっつりのテーマソングを作れちゃうのか、、、という衝撃が一番かもしれない。

ASP「I HATE U」

SATOHプロデュースの、らしいハイパーポップ感がある楽曲。
ドロップでのチープなシンセが、とんでもなくキャッチーで持っていかれる。

lyrical school「DRIVE ME CRAZY」

NEW WORLD e.p.の中で一番好きな曲は「NEW WORLD」だが、次点はこの曲かなと。
tmrwのフックが肝の楽曲で、スルメ曲感があるなと思っているが、何度聴いても、そこまでの道筋を経て辿り着くminanのパンチラインこそが、この曲の真髄だなと思う。

トンネル抜けて降り注ぐ光

7co「TOMATO」

プロデューサー 「RYUJA」とソングライター「芦⽥菜名⼦」によるプロジェクト。
全然知らなかったのだが、あまりに温度感が抜群すぎて。
トマトをモチーフに使ったリリックも程よく気が抜けて、小気味良く、可愛らしい。

NewJeans「ETA

サマソニも観たが、ちょっと凄すぎて手に余る。どこをどう切り取ってもスタイリッシュで、クオリティが洗練されている。
この曲は、エアホーンをひたすら鳴らしまくる、遊び心と思い切りの良さ。半端じゃない。 ちなみに「Super Shy」も、かなりのお気に入り。

宇多田ヒカル「Gold ~また逢う日まで~」

初聴の際、序盤は「初恋」のムードを引き継いでいるのかなと思いながら聴いていたが、きっかり真ん中でがっつりと表情を変えたのには、衝撃だった。
「BADモード」の延長戦にあるような、ハウスな展開はくらくらするほど気持ち良いし、らしい独特な言葉の遣い方もあまりに抜群の程良さで、何度も再生してしまう。

米津玄師「地球儀 - Spinning Globe」

とりあえず、圧倒的で、最上質な"J-POP"だなと感じる楽曲だった。
最近の楽曲、そこまでピンときてなかったけど、この人はこの方向なんだろうなって気がする、本人が望むかどうかは別にして。
色んなことを経て、ここに全てが詰め込まれている気がする1曲。

ちなみに、ここで語られる複数の音楽的目線から、この楽曲をどう見るかという話は、とても興味深かった。
椅子の軋みとか全然気づいてなかったし、坂東祐大がアレンジしてて、ドラムは石若駿なんて、そんなの最高に決まっていた。

open.spotify.com

北村蕗「ignorant bird」

フジロックにも出演し、今後の活躍がますます楽しみなアーティストの新曲。
長いイントロを経て、独特なフロウで繰り広げられる世界観には、無駄はないが、余白はある。
絶妙な音の質感と重ね方に惚れ惚れする。

Snail's House, Moe Shop「Fashionista」

大好きなSnail's Houseのエレクトロに、Moe Shopのフレンチエレクトロが混じり合えば、そんなの良いに決まっている。
音の爽やかさに、ピアノの軽快さ。夏というか春のようなキラキラさがずっと音に宿っている。
リフのシンセフレーズを聴くたびに、どこかの琴線に触れて、笑顔になれる楽曲だ。

碧海祐人「yoru」

らしいメロウな楽曲だが、その流れから来るギターソロにぶっ飛ばされた。
そう来るのかーーーーー!

高井息吹「Starlight」

このシンガーソングライターは本当に歌が良い。
星の光のように、ひたすらに真っ直ぐ、広く深く遠くに、届く。

諭吉佳作/men「機能美」

一聴した感想は、"なんなんこれ"。今まで聴いたことがない、知らない音楽が鳴っている。
絶妙に遅いテンポ感、この音色に質感、最高にクールだ。
いつのまにか、諭吉佳作/menの表現の幅がめちゃくちゃ広がっている。
この重低音を響かせながら大音量で聴いたら、確実にどこかにいけそうだ。フロアで聴いてみたい。