選択の痕跡

音楽・テクノロジー・哲学

2022.8 Monthly Best Songs

2022年8月に良かった音楽をまとめました。まだリハビリです。

  • Songs

Snail's House「Subspace Drive」

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Snail's Houseのエレクトロは、いつも最高だ。EPはどの曲を選んでも良かったのだが、この曲にしてみた。
やばすぎるシンセのメインリフ。このメロディと音色だけで跳べる。
ボーカルチョップっぽいエフェクトも入った、ポイントを絞ったボーカルパートもカッコいい。
全体的に音にはチープさがあるのが、それが逆に耳に馴染む。
やはり最高過ぎる。フロアで聴いたらぶち上がること間違いなし。
中盤以降にあるバスドラのリズムが変わるパートも面白いし、どこを切り取っても楽しめる楽曲。

パスピエ「スピカ」

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パスピエの新曲は、パスピエならではのニューウェーブ感をまとい、儚い夏の終わりの瞬間を淡いトーンで描いたようなポップチューンとなっているとのことだが、とにかく冒頭から終始印象的なシンセの変な鳴りに心を掴まれた。
最近は真っ直ぐな曲が多めだった印象だったが、こういうところが好き。
一方で、メロディやリリックやビートはやっぱり真っすぐなんだよな。このバランス感で鳴らす音楽は、とても良い感じ。

fishbowl「湖月」

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ヤマモトシュウプロデュースの静岡県を拠点に活動する4人組アイドル、fishbowlの楽曲はいつもクオリティが高いポップスとなっているが、今作もご多分に漏れず、キャッチーで良質なポップス。
今作はベースがよく効いていると思った。派手なことしているわけではないが、跳ねるようなリズムが心地よく生み出していて、それが楽曲の中心となっている気がする。

森七菜「Lovlog」

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森七菜のことはあまり知らないのだが、kiki vivi lily作詞作曲、sooogood!編曲のこの曲にはやられた。。。
kiki vivi lily、最高の仕事してる。kiki vivi lily節全開で、ひたすら心地よいメロウラップ。
この尖りのない、優しい音の一つひとつの鳴り。細かなリズムの遊び。身体にすんなり沁み込む音楽だ。

realsound.jp

natalie.mu

NewJeans「Attention」

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とんでもなく話題になっている新鋭のKPOPガールズグループ。
ここまでY2Kに振り切った楽曲をぶっこんでくるとは。
でも今の音から大きく離れているかといえばそうでもない気がするのが面白い。サビはそういうムードでくるのかという驚き。3分きっかりで曲を畳むのも、お見事。
ちなみに、バンドバージョンも公開されていて、良い意味での力の抜けたメンバーの雰囲気とばっちりなバンドの演奏が、最高。

www.cinra.net

RYUTist, 石若駿「うらぎりもの」

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一体何なんだ。。。とにかく終始意味分からなすぎ。何度聴いても良く分からないのだが、それがこの曲の強度の証な気がする。石若駿、やりすぎ。最高。
石若駿プロデュースの、没が作詞、コーラスは小田朋美、演奏はSMTKって、どうなってるん。これをアイドルがやっちゃうのヤバすぎる。RYUTistは、いつもなんでこんな人たちとやれるのか、本当に凄い。
同時にリリースされたパソコン音楽クラブによる「しるし」もとても良かったわけで、次のアルバムのラインナップへの参加アーティスト、凄まじすぎる。

e5「You&me」

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あまり分かっていないのだが、女性三人組クルー・Dr.Anonから脱退してソロで活動しているe5の楽曲。
低音の鳴りが、あまり主張していない感じや、縦横無尽なフロウが、どこか不気味で面白い。

fnmnl.tv

ASP「Hyper Cracker」

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サビのhyperpop感が面白い1曲。
WACK所属の7人組グループのメジャーデビューシングルとのことだが、どこか崩壊気味に、テンションが謎で、突然危ういリリックが飛び込んでくるのも面白い。そういうあたりにもhyperpopみを感じる。

natalie.mu

鋭児「World is Mine」

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注目を集めるミクスチャーロックバンドの新曲は、曲全体がもちろんカッコ良いのだが、何よりもイントロのカッコよさにやられた。
この力強く、前へ前へと突き進む勢い。音源でこの熱量を注ぎこめるアーティストはそう多くないはず。
いつ跳ねてもおかしくないバンドであることは間違いない。

(sic)boy, JUBEE, Chaki Zulu, KM「君がいない世界」

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(sic)boyの新曲は、KMに加えて、Chaki Zuluをプロデュースに加えつつ、客演にはJUBEEを迎え、しかも放送・配信中のZドラマ第2弾『ばかやろうのキス』主題歌という意欲作。
良い意味で、これまでの(sic)boyよりも相当にポップな曲に仕上がっていて、興味深い。
フックのポップさ、終盤のサビへのフックへのブリッジの高揚感には、この人の懐の広さを感じるし、これがあるから、ヴァースはゴリゴリのラップでも曲がポップスとしてしっかり成り立っている。
これから、マスに殴り込みに行くだろう意気込みが感じられて、頼もしい限り。

BE:FIRST「Message」

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毎回同じことを書いている気がするが、その活躍の勢いの衰えを一切見せない、このボーイズグループを取り上げざるをえない。良い楽曲はたくさんあるが、あえてこの曲を。
バチバチにカッコ良く決めている曲も良いのだが、これくらいの温度が自分にはしっくりくる。なかなかに良いラインだ。

もう二度と 離せやしない君を
世界を振り切って痛みと踊ろう
夜明けにキスをしよう
星に願ったりしない

BBHF「愛を忘れないで」

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BBHFの新曲は、昨年リリースされた7inchレコードのB面でしか聴くことのできなかった楽曲とのこと。
それにしても、なんで毎度毎度こんな良いメロディが歌えるのか。
サビのメロディの展開で、感情が持って行かれる。

Laura day romance「the boy blue」

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ふとシャッフルで流れてきて、これは、、、と思ったのが、4人組バンドのこの楽曲。
まずもって、音の重なり方が絶妙すぎる。
テンションが上がり過ぎず、下がり過ぎず。このある意味何とも煮え切らない展開を、終始やり切るところに、このバンドの底力を観た気がする。サビもこうくるとは思わんじゃん。
同EPに収録の「潮風の人」もとても良かった。リフもソロも、ギターがめちゃくちゃ良い仕事していて最高。

Ryu Matsuyama「kid feat. 優河」

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スリーピースバンドが客演に優河を迎えた1曲。
ピアノボーカルのRyuと優河は、今一番良い歌を歌っている二人かもしれない。
優しさと力強さ。このシンプルなピアノだけで、ここまで緊張感のある世界観を作れるものか。

佐藤千亜妃「夜をループ」

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佐藤千亜妃の新曲は、きのこ帝国での「クロノスタシス」を思い出す空気感。前作はエレクトロメインでやっていた気がするが、それとは違った鳴りをしていて、これもやっぱり良い。
リリックでは、生活感ある言葉の中に意外と面白い言葉が潜んでいるのも興味深い。

君島大空「19℃」

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久しぶりの新曲は、活動初期から演奏されている楽曲を、おなじみの合奏形態にて。
どこかこもったような音の鳴りをしているのが、この曲の世界観なのだろう。
囁くように言葉を紡ぐ君島大空に呼応するように、有機的に折り重なって鳴る楽器の音。音の一つひとつがもともと決まっているように聴こえないのは、一発撮りだからか。この生々しい手触りが、良い。