2022年12月に良かった音楽をまとめました。この月は18曲です。さすがにこれ以降にリリースはないでしょうということで、12/31 0時のリリースを見届けた上で公開しちゃいます。
Playlist of Spotify
Songs
Mori Calliope, ずっと真夜中でいいのに。「綺羅キラー」
ずとまよはずっと信頼できる。そりゃ曲自体については、好きなものもそうでないものもあるが、音楽やクリエイティビティ向き合う姿勢がずっと一貫している。
今作も、今Mori Calliopeを迎えるなんて、タイミングとしてバッチリすぎる。
この座組で勝ちなわけだが、個人的に一番好きな楽曲は「マイノリティ脈絡」なので、その趣を受け継いだような楽曲にも感じられて、とても良かった。
それにつぃても、Mori Calliopeのフロウは本当にカッコ良くて、ずとまよの楽曲にも合う。
ギターが前面に出つつも、展開多めはいつも通りであるが、やはりこういうの良いねとなった。
Mori Calliope「Wanted, Wasted」
Mori Calliopeのメジャーファーストアルバム『SINDERELLA』より。この曲はTHE ORAL CIGARETTES山中拓也がプロデュースとのことで、いつもよりもロック色強めに仕上がっている。
イントロから、オーラルみが入っているのがなんとなく感じられるのが、面白かったが、この曲の驚きは、Mori Calliopeが普通にめちゃくちゃカッコ良く歌っていること。
フロウもカッコ良くて、歌もここまで歌えるとなると、どこまででも行けそうな予感。
死神ラッパーの枠組みには収まらずに、来年一気に跳ねるのでは。
パスピエ「かはたれ時に」
パスピエのニューアルバムより。
このバンドは、ストレートな曲をやるのもそれはそれで良さが十分にあるのだが、聴き心地を一切損なわずに表現し切る、こういう込み入った曲をやった時こそだ。
リズムわけがわからん、最高だ。
femme fatale「Step Into」
最近気になるfemme fataleの新曲2曲はどちらもよくて迷ったのだが、こちらを。(「dang dang love」も良かったので是非)
煌びやかなシンセが印象的で、サビの合いの手も曲に色味が付いて良い感じ。ビートの心地よさと相まって、全体的に軽やかで、かなり遠くまで飛べそうな楽曲だ。最後の転調もシンプルながら◎
てか、調べてみたら、2曲ともDE DE MOUSEプロデュースとか、そりゃ良いエレクトロに決まっていた。
戦慄かなのとしては、これからアルバムも出るそうなので、シーンの中でどういう存在になっていくのか、このユニットの活動と合わせて、非常に楽しみ。
tipToe.「静かの海」
アイドルグループtipToe.の新作EP『fifthRuler.』より。
未だにイマイチこのアイドルグループのアティテュードやスタイルが分かっていないのだが、改めて楽曲の質に対する異常なまでの執着は感じられた。EP通してひたすら良い曲をやっている作品だった。
この楽曲は、若干ラップ調なフロウと、ゆったりとした丁寧なビートが沁みる。
少ない音数の中で繰り広げられる音の出し入れに、細やかかつ良い緊張感が漂っていて、ただただ良いなと思える。
三浦透子「blur and flower」
"俳優"としても大活躍中の三浦透子による2ndミニアルバム「点描」より。
まず、剣持学人という知らないプロデューサーだったのだが、めっちゃ良かった。
そのうえで、俳優が音楽やることに対する偏見みたいなのは自分には特にないと思っていたのだが、adieuもそうなのだが、逆にここまでやられるとそれはそれで、俳優って凄いんだなと思ってしまっている。
サックスソロもあまりに素晴らしすぎるし、全編通して派手ではないが、曲を支えるシンセの音像も良い。
和田彩花「Le Le bonheur」
和田彩花の新曲は、NUMBER GIRLのアヒト・イナザワと中尾憲太郎が参加ということで話題にもなっているが、とんでもなくドリーミーなポップだった。
ギターの響きの上で、前に出てき過ぎないながら、特徴的なボーカルが心地よく、こんなの良いに決まっている。
sooogood!「Brutal」
sooogood!ってこんな曲もできるのかよという驚きがあった新曲。シンプルながら素晴らしい。
このアーティストはずっと良い曲をやっていると思うのだが、ここまで楽曲の幅も広いとは。
この楽曲は、ざらついたローファイな音像が一聴して印象的で耳に残る。派手ではないが、ギターソロもめちゃ良い。
PinkPantheress「Boy's a liar」
PinkPantheressのことはそんなにちゃんと知らないのだが、この曲はかなり好きだった。調べたら、Mura Masaプロデュースとのことで、なるほどという感じ。
あちこちで鳴るチープなシンセが好き。フロウやビートは言わずもがな。
Sara Wakui「tietie feat.吉田沙良(モノンクル)」
最近知ったアーティストSara Wakuiの1stアルバム『Time Won’t Stop』より。
1から10まで、バチバチにキメまくっているのだが、この曲の真骨頂はボーカルだろう。
客演に迎えたモノンクル吉田沙良のラップや合いの手が印象的で、曲をどんどんと加速させている。あまりちゃんと聴いたことはないのだが、何度か見たことがあるZAZEN BOYSのライブを思い出した。
そして、後半に差し掛かったところでのギターソロの入りには痺れる。
iri「Roll」
iriのニューシングルは、「Shade」が至高と思っている自分には、久しぶりにバッチリハマった楽曲だった。
歌謡曲路線で、歌い上げる感じよりも、こういうリズム・フロウ重視の曲が自分は好きだ。
調べてみたら、ケンモチヒデフミプロデュースということで、自分でも思いっきり笑ってしまった笑
Puckafall, Sound's Deli「YORU -MY TYPICAL DAY-」
どういう楽曲だか、軽く調べても分からなかったのだが、非常にシンプルに駆け抜けるものの、ラップが異常に強くて、刺さった。
DYGL「Under My Skin」
DYGLのニューアルバム『Thirst』より。
やはりネクストフェーズに入ったことをアルバムからは感じられた。この先、もっと面白いことをやってくれそうで楽しみ。
betcover!!「超人」
betcover!!の4thアルバム『卵』より。
やはり異物。異能。訳が分からない。何も分からない。
でも、鳴らす音の圧だけで、圧倒される。
木下百花「Make love... (feat. 眉村ちあき)」
シンガーソングライター木下百花が、眉村ちあきを客演に迎えた楽曲。編曲はhonninman。
この曲もなんか良く分からなくて怖いんだよな、ジャケットの写真含めて。
一体この感じはなんなのか。音の印象も、様々に分裂している気がする。
あらゆるところで、音が粗く表現されつつも、全体としてはシンセやボーカルの軽い印象が貫きもする、不思議な楽曲だ。
100 gecs「Torture Me (feat. Skrillex)」
100 gecsがSkrillexをフィーチャーするなんて、この座組も良いに決まっている。
イントロから序盤は100gecs感溢れているのに、ドロップは明らかにスクリレックスの手つきなのが、笑う。
Mirage Collective「Mirage Op.7 - Collective Live ver.」
ライブバージョンだとなお一層、空気感がダイレクトに伝わってくる。
今回、何回座組って言葉使っているんだという感じだが、この座組で音を奏でたら、そりゃこれだけ強い音楽になるわけだ。
やはり、とにかくサビが良すぎる、butajiのメロディーセンス、それをお願いしたSTUTS、完璧に歌い上げるYONCE、皆凄い。
こういう、どこから見ても豪勢で豪華な音楽は、今年なかなかなかった気がする。こういう歌謡曲なら大歓迎。
NewJeans「Ditto」
NewJeansの新曲もあらゆるところで語られているが、ほんと凄いな。
どういう風に展開するのかなと思っていたら、いつの間にか終わった。モリモリに展開するような楽曲が好きな自分には最初はちょっとものたりないように思いつつも、聴後感は爽やかで気持ち良いのだよな。
この塩梅が、このアーティストの示すアティテュードなのは間違いない。
自分は見れなかったのだが、日本でもTVに出たようで。なんか色々言われたりするようでもあるが、このまま凄いことをやってのけてくれそうで、来年も期待しかない。