選択の痕跡

音楽・テクノロジー・哲学

2022.7 Monthly Best Songs

2022年7月に良かった音楽をまとめました。久しぶりに書きます。リハビリです。

  • Songs

The 1975「Part Of The Band」

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自分は観れなかったのだが、サマーソニックのアクトへの絶賛が記憶に新しいThe 1975の新曲。
終始ストリングスの鳴り方が心地いい。よくある、ストリングスが入ることでチープに聴こえるようになってしまうような構図とは一線を画す響き方。
複雑なことをやっているようには聴こえないのだが、それが故に音の粒一つひとつが際立つし、その音が折り重なって表現されるスケールの大きさを感じる。
終盤には、ブラスやコーラスも加わる音の重なり方は圧巻。

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Rina Sawayama「This Hell」

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こちらもサマソニでの活躍が話題であったRina Sawayama。
曲全体にとにかく力が漲るかのように力強いが、「This hell is better with you」というラインが圧倒的。
ブリッジでの大胆な転調には痺れるし、ギターソロがシンプルにカッコよいのも良い。
この力強い音楽がどこまで鳴り響くか、楽しみだ。

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aespa「Girls」

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aespaのセカンドミニアルバム「Girls」より。タイトルがもう良いな。
冒頭の音のイカつさにもうやられたら、意外とマイルドなボーカルへと展開していく。それでも終盤にはイカつい音を放つパートが再度顔を覗かす。このイカついパートと綺麗に鳴らすパートのバランスが面白いし、これで「Girls」というタイトルなのが、なるほどねぇという気もする。タイトルにも"s"をつけているし、連帯を歌うリリックも興味深い。
それでも、トラックもそうなのだが、劇的ではあるものの、そこをストレートにやるのではなく、華麗に回避しているようにも聴こえて、だからこそ、こういう曲になるのかもしれないと思った。

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BREIMEN「チャプター」

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5人組バンドによる、最新アルバム『FICTION』より。本当に面白い音を鳴らすバンドだ。こういう空間が広い曲は結構文句なしで好きなのだが、それ以外の要素も面白すぎる。
あまりにも面白いことやっているので、ある意味掴みどころのなさを感じていて、どんなバンドなのか、良く分かっていないのだが、だからこその面白さがある。
この曲の展開も結構意味分からない。途中に変なノイズパートもあるし、終わり方も?って感じだし。
こういうバンドが活躍するのは、本当に良い。どんどんやってくれ。

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No Buses「I'm With You」

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フジロックにも出演した5人組バンドの3rdアルバムからの1曲。
なにこのリフ、ハイハットと電子音。どれもが、あまりにもスタイリッシュで、カッコ過ぎて痺れた。。。

Cwondo「Hoyoy」

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No Busesでボーカルギターを務める近藤大彗によるソロ・プロジェクトより。3枚目のフルアルバム「Coloriyo」の冒頭を飾る1曲。
バンドよりも奇妙度が上がりまくっていながら、景色が軽く思い浮かぶような軽快さと綺麗さ。
それでいて、右で鳴り続ける謎の音。終盤の歪みまくった音。
最近のトレンドを飲み込みながら自由に鳴らすこの音楽には、どこか救われるような感覚すらある。

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崎山蒼志「I Don't Wanna Dance In This Squall」

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崎山蒼志の新曲もひたすらに自由だった。オール打ち込みでのダンスチューンというのも良かった。
いや、それよりも、MVのモチーフが"お好み焼き"で、本人はかつお節に扮して踊るって、なんじゃそれ。
随分とやりたい放題やってくれていて、素晴らしい。
この幅広さを経た先に、何が生まれてくるのかが、楽しみだ。

STARKIDS「GAME OVER」

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ただただカッコ良い音とリリックの連発。
ユリイカのhyperpop特集の中で、trash angelsがSTARKIDSについて触れている部分が、まじでそうだなぁと思ったのだが、とにかくスター性があって、ストレートに(良い意味での)唯我独尊感を表現できるのが、素晴らしい。

Conton Candy「執着」

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この3ピースのガールズバンドは、曲を重ねるごとに、どんどん良くなってきているし、どんどん好きになっている。
今作の個人的な驚きとしては、ボーカルこんなに歌えたっけか、、、というところ。ボーカリゼーションには、個人的には、FINLANDSの塩入冬湖を想起するような表現になってきている。特に高音の癖や熱が入った時の声の出し方が。
バンドの音自体はシンプルだし、粗削りのようにも思えるが、良い違和感のあるフレーズが随所に散りばめられていて、そういうセンスにグッとくる。

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yonawo「tokyo (feat. 鈴木真海子, Skaai)」

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「tokyo」という曲に、一切のハズレなし。
yonawoのグルーヴ感は抜群の信頼が置けることは分かっていたが、それにしてもこの曲のグルーヴと、ラップのヴァイブスが、これ以上ないフィット感で、これしかないじゃんとなった。こういうしかないのだが、チルの極みだ。
余白の多さから、鳴っていない音すらも、あちらこちらから聴こえてくる。最後に会話を挿入する構成も、この曲にはそうだよねぇっていう感じ。素晴らしい。

BLOOM VASE「SWITCH」

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3MCのラップクルーによる初のフルアルバム「POP UP」より、マット・キャブが手がけたリード曲を。
とにかくキャッチーな音とフック。オートチューンのかかり方が絶妙で、いつ聴いても気持ち良すぎる。
レトロな趣のゲームの効果音も、曲にぴったりで相当良い感じ。

Native Rapper, lulu「Promise」

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Native Rapperとluluという座組は、盤石に決まっている。〈TREKKIE TRAX〉よりリリースされた5年ぶりのコラボシングルより。
イントロからゴスペル風味を感じる響きながら、キャッチーに仕上がっているのが、ひたすら好きな音だ。このオートチューンのかかり方も良い。
そして、Native Rapperとluluとの、ある意味"普通"の言葉が飛び交う掛け合いが良すぎる。こういうのも良い。

パソコン音楽クラブ「KICK&GO(feat. 林青空)」

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シンガーソングライターの林青空を迎えたパ音の新曲は、アンビエントな趣を経由して、久しぶりにポップなパ音だ。
Cメロからサビに展開させていく手つきが、自然すぎて、めちゃくちゃ良いのが個人的なハイライト。ボーカルの声とよく馴染んだ楽曲となったと思う。

Mom「勝手にしやがれ!」

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Momの新曲は驚異の4部構成。そしてタイトルが「勝手にしやがれ!」とは。
この人は、これで良いよね、いやこれが良いよねという暴れ具合。
非常に"分かりやすく"、展開を重ねていく。皮肉と本音が混じり合っているように、リリックが紡がれていく。どこか明るげで軽やかなムードが通底しながらも、言葉の鋭さは研がれ続けている。

Fake Creators「Here Come The Fake Jets」

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LITEとDÉ DÉ MOUSEによるニュープロジェクトのEP「FAKE EP」より。
イントロのバスドラ連打、ギターのストローク連打だけでも、テンションがひたすら上がる。
ビートが強い曲だなと思ったが、こういうシンプルなのが、やっぱり身体の奥底に響くよなぁというのを改めて感じた。こういう曲は、フロアで是非聴きたいね。