選択の痕跡

音楽・テクノロジー・哲学

2021.11 Monthly Best Songs

2021年11月に聴いた音楽をまとめました。毎月恒例、選びたい曲が多すぎたので、無理やり20曲に抑えました。最近良い曲多すぎで、嬉しい悲鳴です。

  • Songs

宇多田ヒカル「君に夢中」

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無敵。無双。というのが、最初の印象。そしてそれは何度も聴きなおした今も全く変わらない印象を持っている。

ドラマ「最愛」の主題歌に起用された今作は「One Last Kiss」に続き、PC Music主宰のA.G.Cookがプロデューサーとして参加しているわけだが、心地よさの極みのようなエレクトロに乗せた、言葉たちの響きが、完全にラップミュージックだ。正直、リリックだけ見れば、これダサいでしょ、って思うようなラインも多々あるのだが、耳に届く音からはそういう感覚の一切がない。なぜこんなにカッコ良い言葉のはめ方が出来るのか、意味が分からないが、宇多田ヒカルだから、で解決できると思う。確かに音は、海外の最先端を追求したような鳴りなので、面白みが薄いと感じる人もいるかもしれないが、この音に、このリリックを、こうやって乗せられるのは、宇多田ヒカルしか有り得ない。過去のこれまでの宇多田ヒカルの"歌"があり、だからこそ、ここに繋がっている。ここに唯一無二の意味が生まれている。そう確信せざるを得ないような強さが、この曲にはある。

この"歌"には情報量が凄まじいなとも思う。トラックとしては音数がかなり少ないと思うのだが、音の揺らぎと声の揺らぎが共鳴するかのように重なり合いながら、"歌"の持つ力を増強し、拡散している。一つのラインであっても、そこに含まれる数多の言葉になり切らない感情を感じることが出来るような気がする。

純粋に曲を見てみても、フックのベースとか面白すぎるし、極めつけのCメロの緊張感と高揚感は、言葉にしようもない。

改めて、無敵。無双。そういう音楽だ。
「BADモード」なんていう、"ダサい"タイトルをつけた8枚目のアルバムが一体どんな作品に仕上がるのか、想像もできないし、想像したところでそれを軽く上回る作品になるんだろうなと思う。楽しみだ。

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Lil' Leise But Gold, KM「Remind You」

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KMプロデュースによる、Lil' Leise But Goldの新曲。面白い曲だなと思ったのだが、ドラムンベースのサブジャンルの1つであるリキッドと、トラップを織り交ぜた楽曲らしい。

優し気なイントロだなと思っていたら、ハイハットの鳴りと共に、雰囲気が若干変わる。さらに、ヴァースが入れば、さらなる驚き。正直、こうなるんかい!と聴きながら思ったのだが、バチバチにカッコ良いので流石。
ドラムンベースの流れだろうか、低音のリズム感のズレがカッコ良いし、Hyperpopを通った音割れ感もなんとなく感じる。そんな感じで、この曲、トラックが暴れまくっているのだが、ふと、ボーカルとの関係が逆転しているかのように感じた。ボーカルが曲の軸となり、リズムを刻んで、狂暴なトラックを支えている。二人の関係性が根底にありつつ、ボーカルの安心感と透明感があるから、成り立つ曲ではなかろうか。

VOLOJZA, KID FRESINO「I LIKE YOU」

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ラッパー/プロデューサーのVOLOJZAがKID FRESINOをフィーチャリングゲストとして迎えた新曲。イントロから、優しいラップだなと思う。あと、なんとなく久しぶりに、こういうシンプルに畳み掛けるフレシノのラップを聴いた気がする。生活に根付いたリリックが沁みる。

Megu「So good」

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NegiccoのMeguが本格的にラップに挑戦した楽曲。プロデュースはlyrical schoolプロデューサーのキムヤスヒロ、作詞は大久保潤也(アナ、OLD Jr.)、作曲・編曲は上田修平、アートワークはlyrical schoolのデザインでもおなじみのmasataka yoshida(VAV)ということで、要はリリスク制作陣が全面プロデュースということだ。

一聴してチルなトラックなわけなだが、リリックに耳を傾ければ、真に迫る迫力ある言葉の数々。それであって、軽やかなラップがめちゃくちゃ良い。
フックは会心の出来。特に、ストレートに韻を踏んでいくフックには、奥底にめちゃくちゃ力強さを感じる。特に、「全ての過去に今捧ぐ So good」というラインは、ぶっ刺さった。
Meguが本人も言う通り、リリック全体的にはかなりネガティブとも捉えられるだろう。しかし、キムヤスヒロの言う通り、これはネガティブということではなく、その先にあるものを伝えたいという気持ちが詰まっていることが、バチバチに伝わってくる。それをMeguがしっかり引き受けて表現し切ったというところに、なんか希望があるよなぁと感じている。自分では紡げないような言葉を、作れないような音を、それを全部引き受けて、軽やかに、鮮やかに表現し切るということ。これこそがアイドルが出来ることだし、この温度感こそが、本質的な良さなのだと思う。
これは、リリスク制作陣が良い仕事しただろう。めちゃくちゃ良い曲だと思う。

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minan, Rachel, valknee「all-rounder feat. Rachel, valknee」

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lyrical schoolの才媛、minanのメジャーデビューソロEP「ttyl」より、Shin Sakiuraのトラックに乗って、Rachelとvalkneeを客演に迎えて、マイクリレーを披露するこの曲。曲と作品については、以下に書いたのでそちらで。

shogomusic.hatenablog.com

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CYNHN「レア」

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流石にもう読み間違えなくなった、CYNHN(スウィーニー)の新曲は、作曲と編曲にはKan Sanoを迎えている。一聴して、なんだこの低音!?と思って、誰の仕事かと思ったら、、、Kan Sanoは、流石にずるいんではなかろうか笑

リリックも面白い。全体的に言葉選びが面白いのだが、"「多分」で深夜の渋滞の思考を出よう"というラインには、力強さを感じるし、フックの"降らせがいないや"って言葉選びも、めちゃくちゃ耳に引っかかる違和感ある響きが良い。
このグループ、リミックスの人選も素晴らしすぎるし、めちゃくちゃ良い曲を連発しているので、来年2月2日発売予定のアルバム『Blue Cresc.(ブルークレッシェンド)』もかなり楽しみだ。

EASTOKLAB「Sapiens」

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4人組バンドのミニアルバム「Ai」より。前名義のThe Skateboard Kidsの頃から大好きなバンド。「saihate」とかヤバいぐらいに、ドリーミーな音だったわけだが、最近の彼らはバンドサウンドの趣が強くなってきている。

この曲は、哲学的なリリックも興味深いのだが、何よりも音が面白い。ドラムのリズムがまず個人的にツボだし、フックのギターリフのダイナミズムもカッコ良い。2番では、ベースもゴリゴリに攻めてくるし、良い意味でこれまでのイメージを裏切られる音がたくさんあるのだが、それでも根幹にあるドリーミーさがやっぱり心地よい。このスケールの大きい音楽は、もっと広く聴かれていいはず。

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電影と少年CQ「Nov. Ultra」

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電影と少年CQは、今回初めて知ったのだが、男女二人組アイドルグループとのこと。何が凄いって、mekakusheとKabanaguを作編曲に起用しちゃうセンス。「箱庭宇宙」のKabanaguリミックスが最高だったわけで、このコンビの曲が良くないわけがない。

ただ、曲を聴いてみると、最初は若干の肩透かしを食らう。確かにこの優しい耳触りはmekakusheらしい繊細なメロディラインと質感。しかし、Kabanaguはどこ行った?と思っていたら、曲が進むにつれて、徐々にこの曲の全体像が見えてくる。曲の展開に合わせて、少しずつ変わっていく景色に身を任せていれば、いつの間にか、そこは別世界。デジタルクワイアと共に最後に訪れるカタルシスは何とも言えない解放感。流石の一言。

mekakushe「昼顔 - Daijiro Nakagawa remix」

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そのmekakusheもEPをリリース。その中から、JYOCHOの中川大二朗による、「昼顔」のリミックスを。

mekakusheは、CYNHNと並んで、リミックスに起用するアーティストが、毎回毎回センス良すぎで、かなりエグイ。今作も他にTomgggと碧海祐人ってねぇ。でも、正直、中川大二朗を持ってくるのは全く想像できなかった。マスロックの権化みたいな人が、mekakusheをリミックスするとこうなるのか、めちゃくちゃ面白い。mekakusheのポテンシャルの高さも感じる出来になっていて、恐ろしい。

JYOCHO「みんなおなじ」

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その中川大二朗を中心に始動したバンドJYOCHOによる新曲も、かなり良かった。TVアニメ"真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました"のエンディング・テーマ・ソング。
自分の中のマスロック観は、中川大二朗が以前やっていたバンドの宇宙コンビニによって形作られているので、その空気感をほのかに受け継ぎつつも、深化していっているJYOCHOの曲も見逃せないし、徐々に活動の幅を広げているようで嬉しい。

良いマスロックだなぁと思う。決して複雑さを押し出して主張するわけでなく、音楽としてのポップさは保ちつつ、それでも要所でしっかり魅せていく、このバランスよ。詞的で面白い言葉を紡いで、丁寧に重ねていくリリックも、とても良い。

yama「スモーキーヒロイン」

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一気に人気シンガーに上り詰めたyamaの新作シングルより。ABEMAのオリジナル恋愛番組『恋愛ドラマな恋がしたい~Kissing the tears away~』の主題歌。
一聴して、ビビるぐらいカッコ良かったのだが、誰の仕事かと思えば、川谷絵音プロデュース。いやー、これは超良い仕事していると思う。

冒頭からキレのあるリズムとグルーヴがとにかく気持ち良いのだが、そこにyamaの低めのハスキーな歌声が良く似合う。この曲にガットギターのリフを乗っけるのも面白いなぁと思いながら聴いていたのだが、そこにさらにブラスも入れちゃったりして、演出する過剰さが、絵音らしいといえばらしい。他にも、フックも2回展開させるし、ベースソロもめちゃくちゃ歪んだ音出しているし。そういう一見無茶苦茶だけど、全体で見れば良い感じへとバッチリ仕上げてしまうところが、カッコ良いわけだが。
この曲に全然負けていない存在感を放っている辺り、yamaのシンガーとしての底力も感じられて、良い曲。

Conton Candy「ロングスカートは靡いて」

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平均年齢18歳の3Pガールズバンドによる初の配信曲。1st EP「PURE」にも収録されており、音源投稿サイトEggs で常に上位をキープし続けている楽曲である。自分はこの曲を、リリスクyuuがインスタライブで弾き語りをしていて知った

なんとなくメロディ良い感じじゃんと思って、ちゃんと聴いてみたのだが、初期衝動が詰まりに詰まっている鳴りがめちゃくちゃエモいなと思った。最初にHump Back「月まで」を聴いたときの感覚を思い出した。この感じは文句なしで良い。
とにかく初期衝動全開という印象で、正直な話、音のバランスとかもうちょっと変えても?と思う箇所もなくはなかったのだが、いやこのバランスこそがベストなのだと、今は思いなおしている。この勢いが良い。この疾走感が良い。

一番はやっぱり、タイトルだろうか。モチーフもめちゃくちゃ良いし、「靡いて」という漢字をこれまであまり観たことなかったので、新鮮でかつ全体的な言葉のバランスもめちゃくちゃしっくりくる。これだけで勝ち感あるし、この言葉を中心に据えたフックは完璧だなと思っている。
紬衣のボーカルが、他の曲も含めて、全体的にかなり歌える感があるので、このバンド、これから跳ねそうだ。

四丁目のアンナ「苦しいね」

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かなりの信頼を置いているmikikiの連載記事で知った4人組バンド。このバンド名とタイトルから、想像する音楽は、ちょっとしっとりした雰囲気を纏ったしっとり系の音楽かと思ったら、まさかの音像。一聴して、どうしても椎名林檎を想起するような、そういう音楽ではあるのだが、それにしても、この全方位に尖っている音はカッコ良い。そこそこ歴があるバンドのようなのだが、こちらも初期衝動を感じる最高の鳴り方だ。

ちなみに、英語と中国語と日本語混じり合ったリリックなのだが、最近こういうトリリンガルな曲、まじで多いな、時代が変わっている音が聴こえる。

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overused「poolsiders!!!」

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mikikiは、colormalイエナガと、meiyoワタナベタカシの連載もめちゃくちゃ良い。そこで知った4人組バンドの曲。

イントロのドラムの圧から、おっと思わせてくれるが、曲としては、音のバランスが歪で面白すぎる。それがどうしたと言わんばかりの勢いで突き進んでいく。でも、このギリギリのバランスで成り立っている緊張感、こういうのが良いんだよなぁと思う。圧倒的な音と、歌のポップさやジャケットの綺麗さにあるギャップも興味深い。

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ROTH BART BARON「みず / うみ」

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今年、その活動の幅を大きく広げたROTH BART BARONmのニューアルバム「無限のHAKU」より。この記事の紹介の流れ的には、勢いに圧倒される曲群の流れから、一気にウェルメイドな音像となるが、この圧倒的なスケール感には神々しさが宿っており、ちょっと次元が違う世界観だ。

この曲は、とにかくリズム隊がめちゃくちゃ好き。ドラムのタム使いとか、ベースの流れるようなリフとか。このリズムに乗って、壮大なオーケストラが鳴り響いたら、そりゃ良い。一瞬の音で、今見えているものとは明らかに違う景色を描いて、リスナーに届けてしまう、その力が、このバンドはひたすらに凄い。

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BE:FIRST「Gifted.」

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2021/11/3にデビューした7人組のボーイズグループ「BE:FIRST(ビーファースト)」のデビュー曲。SKY-HIが私財を投じて行ったオーディション発ということで、個人的にも注目していた。
この曲、観測範囲では、かなり絶賛されており、確かにかなりの強度があって、良い曲だなと思う。一聴して、w-inds.の大名曲「We Don't Need To Talk Anymore」を想起するような音像。SKY-HIが作詞・作曲に関わっているからか、メロディやフロウのところどころにSKY-HI節が観られるところも興味深い。(これを書くために調べていて知ったのだが、「We Don't Need To Talk Anymore」はSKY-HIがリミックスもしていたようだ、面白い。)

「Gifted.」に対する、個人的な正直な印象をもう少し書けば、綺麗に鳴っているストリングスとのバランスを意識してかもしれないが、フックのインパクトが少し弱いと感じたので、展開をよりドラマチックに捻ってもよかったのではと思う。が、まだまだこれからのグループなので、それはこれからに期待したいところ。

ただ、何より期待したいのは、SKY-HIの重荷を下ろしてあげること。部外者の自分が言えたことではないことは承知の上でだが、あまりにも何もかもを"背負っている"と感じる。もちろんそうするしかないという不退転の覚悟があるのも理解出来るし、それがカッコ良いと思ってしまう自分もいるのだが、ここまでSKY-HIが背負いすぎてしまうのは、健全でないと感じている。だからこそ、SKY-HIがようやく創りあげたBE:FIRSTというグループが、それを支える関係者たちが、そのパフォーマンスで不甲斐ない業界を変えていくことをもって、そしてその先にはSKY-HIの想像を超える何かを生み出すことをもって、未来がより良くなってほしいと思うのである。

qjweb.jp

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甲田まひる「California」

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甲田まひるのことは、今回初めて知った。ファッションからジャズシーンを経て、今回シンガーソングライターとして再デビューしたというガチの経歴の持ち主だった。バンドも、ベース新井和輝・ドラム勢喜遊・ギター山田健人って、ガチすぎる。しかし、この前情報を入れても十分納得できるほどの、面白い曲に仕上がっている。

最初聴いたときは、あまりピンとこなかった。なんか面白い展開だね程度だった。しかしつやちゃんによるインタビューを読むことで大分解釈が進んだ。なるほど、これは"一人K-POP"なのか。確かにそう考えると、この奇妙な展開も納得がいく。それでも、鳴り方はいわゆるK-POPとはまた違った、J-POP的な鳴り方をしっかりしているのが、また面白いところだ。

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Cherry Bullet「Love So Sweet」

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K-POPと言えば、鬼リピしたのがこの曲。全然新曲ではないのだが、リリスクhinakoがTikTokライブで踊っていて知った曲。(Conton Candyもそうなのだが、自分の観測範囲では触れないような音楽に、こういう形で触れられるのはめちゃくちゃありがたいし、面白い。)

グループ自体知らなくて、日本人もいるんだな、面白いなぁ(上にも書いた通り、トリリンガル的な曲も増えているし、自然と国を越えている雰囲気を、ほのかに感じて、興味深い)と思いながら観ていたMVも、可愛らしくて非常に良いのだが、何より曲がK-POPらしく、めちゃくちゃ面白い。
フックの後にドロップで、低音が思いっきり曲を引っ張ていく感じとか、「bad guy」みも感じる。(Redditで同じことを言っている人がいた。)こういう自由さが、K-POPの面白いところだろう。
そういえば、ドロップで「しー」ってやる部分、ハッとさせられて、めっちゃ良いと思うのだが、よく見る気もしていて、何か元ネタあるのだろうか。(リリスクのSEE THE LIGHTにも入っていて、好きな箇所だ。)

100 gecs「mememe」

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Hyperpopといえば、と言って最初に出てくるのはこのアーティストだろう。来年初頭にリリースされる予定のニューアルバム「10000 gecs」より、先行リリース曲。

流石の暴れ具合なのだが、でもぶっ壊れにはなっていない。やっぱり肝はメロディのキャッチーさだろうか。トラックとしては、裏打ちで乗りやすく、楽しい。「stupid horse」もそうだが、このスカっぽいリズムも入れつつ、こういう暴れ方されると、とにかくテンション上がってしまってしょうがない。
最近、ライブ動画もアップロードされていてヤバかったので、是非。

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電音部, Yunomi, 桜乃美々兎 (CV: 小坂井祐莉絵), 水上 雛 (CV: 大森日雅), 犬吠埼紫杏 (CV: 長谷川玲奈)「Distortion

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この月の最後は、日本の激やば曲で。最近のYunomiワークス、漏れなくヤバすぎる。というか、最近電音部周りで、ヤバい曲がありすぎだが、このプロジェクト、一体何を考えているんだ?笑
ポップでキャッチーで意味分からないという要素を、超高度なレベルで共存させる音楽をやっているアーティストは、Yunomiを差し置いて右に出るアーティストはいないのでは。覚醒しまくっているし、自由すぎて異次元。普通に考えて、まともな音階がある音が全然ない気がするんだよなぁ、なんか変な音ばかりで構成されているので、なぜこれで成り立っているのか分からん。

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世界的に先端な音楽を突き詰めつつある宇多田ヒカルで始まり、明らかに日本的なカオスをやってるYunomiで終わるっていうのは、とても良い感じだ。