選択の痕跡

音楽・テクノロジー・哲学

2022年上半期 Best Songs(後編)

2022上半期のベストを選んでみました。曲数決めずに選んだ18曲を、順位を決めずに良い感じに並べて、コメントを入れましたので、気になるものがあれば、是非聴いてみてください。
※一つの記事にまとめると、ページが重くなり過ぎたので、9曲ずつで分割しています。前編はこちら

  • Songs

Bialystocks「差し色」

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Bialystocksは、2022年上半期に知ったアーティストの中でクリーンヒットした。ひたすらにグッドミュージックを奏でるバンドであって、この音楽が嫌いな人なんていないのではないか。
Spotifyがネクストブレイクを期待するアーティスト10組「RADAR: Early Noise 2022」に選出されていることで名前は知っていたのだが、実際に曲をちゃんと聴こうと思ったのは、松木美定が2021年のベストソングがBialystocksの「またたき」であったというリコメンドのツイートだ。
基調となる音と歌だけでも、その強度は明らかだが、そこに加えて、耳を引く展開も散りばめられていて、個性を感じる。
ちなみに、個性という意味では、ボーカル&ギターの甫木元空は映画にも深くかかわっていることも挙げられるだろう。監督・脚本・編集を務めた長編2作目となる映画「はだかのゆめ」が、2022/11/25に公開されるとのこと。
多方面で見逃せないアーティストだ。

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春ねむり「生きる」

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どこまでも増していくその音楽の力強さ。
この熱量を、いかにして受け止めるかを、広く問う音楽だ。
この世のあれやこれやを直視しながら、それと真正面から向き合って発する、How beautiful life is!

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overused「手紙」

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この曲を聴いたときの衝撃は凄まじかった。そしてその後にバンドの解散を知った時にはとても残念に思った。
"hyperpop"の過剰さとは別の軸で、音の過剰さが詰めこまれた楽曲。
なんでこんな無茶苦茶な音に聴こえるのに、こんなに伝わってくるのか。無茶苦茶だからなのだろうか?いや実は無茶苦茶ではないからなのだろうか?
何もわからない。それでも、力強い轟音が鳴り響く、とにかく良い音楽だ。

BE:FIRST「Brave Generation」

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このボーイズグループの快進撃は2022年も止まらない。イントロのプロデューサータグを聴いて、まさかと思ったが、KMまで持ってきてしまうとは。流石のSKY-HIだ。
ギターの爽やかな鳴りが印象的なプロダクションだったが、BMSGメンバーでのリミックスのバージョンではドープが増していてこちらも良かった。

Young Kee「ムスク」

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全然知らなかったのだが、APPLE VINEGARのポッドキャストにて、QUATTRO 岩本岳士Worksに関する会の中で紹介されていて、こりゃ凄いわとなったニューカマー。
確実に、ポップシーンのど真ん中に躍り出てくる様子がありありと想像できる。
それだけのキャッチーさと佇まいの風格。

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adieu「灯台より」

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女優、上白石萌歌による、作詞作曲柴田聡子、編曲Yaffleという盤石の布陣での1曲。(柴田聡子ご本人のアルバムもめちゃくちゃ良かった。)
とにかく豪華で確かなアーティストと組んで音楽を作り上げるadieuには興味が尽きない。
女優という生業が関係しているのだろうか。楽曲提供者の色が良い意味でしっかり表現されている。その上でadieuであることも刻み込まれた、この音楽の届きうる射程の広さと深さは相当なものではないだろうか。

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三浦透子「私は貴方」

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こちらも女優としても活躍する三浦透子。「ドライブ・マイ・カー」の怪演も記憶に新しい。
この曲は「私は貴方」というフレーズで勝負アリ。加えて生活の色が端々に感じさせるリリックを、この緊迫感あるトラックに載せると、そのフレーズが何重にも立ち上がってくる。
プロデュースしたODD Foot WorksのTondenhey、めちゃくちゃ良い仕事した。

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坂東祐大 feat. 塩塚モエカ(羊文学)「声よ」

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ポップシーンでも活躍目覚ましい現代音画家/作曲家の坂東祐大が、先鋭作曲家4人と劇伴も担ったNHK土曜ドラマ「17才の帝国」の主題歌として、羊文学の塩塚モエカをフィーチャリングゲストに迎えた1曲。作詞とボーカルを塩塚モエカが務めており、さらには、アレンジは岡田拓郎、演奏としてピアノで香田悠真、ビブラフォンで石若駿が参加という、あまりにも豪華すぎる布陣。
このラインナップの中での塩塚モエカの抜擢は驚いた。ただただ凄い。
坂東祐大の、少しでも触れたら壊れてしまいそうなバランスで組み立てられた楽曲の上を、そっと壊さないように、しかしながら確実な足取りで歩んでゆく塩塚モエカのボーカリぜーション。日本のポップスはまだまだいける、そう思わせる曲。
最後のリリックの力強さたるや。

きっと戻れないよ まるでおとぎ話
それでも確かにここにいた君が
それぞれの明日を生き抜いた先で
描いた未来ならば、信じたいよ

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lyrical school「LAST SCENE」

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リリスクについては、たくさん書いた通りだ。
ここで終わりじゃない。
ここから改めて始まる物語を、見逃せない。

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前編は以下。

shogomusic.hatenablog.com