星野源のライブに行ってきたので、その感想を書こうと思う。
ライブ本編の話の前に、ライブに行くまでの話を。
星野源自体は、元々好きではあった。
「SUN」や「恋」、「Week End」は良く聴いた気がする。
が、アーティストとしてよく聴いていたかというと微妙で、サブスクも解禁していないし、あまり接点がなかった。
では、なぜライブに行ったか?
それは、5th Album『POP VIRUS』に完全に侵されたからに他ならない。
リード曲『Pop Virus』には、自分が音楽に求めている"驚き"が、至極シンプルな形で表現されていた。
この曲は2018年のマイベストソングだ(2018 Best Songs)。
アルバム全体としても、色々な媒体で星野源本人が言及している、"ビートへの意識"というのが随所に感じられて、すごく面白かった。
紅白も観たが、星野源⇒米津玄師の流れには、未来のポップスを感じられた。
これらのことから、星野源は今観ておくべきアーティストだと思った。
これが今回ライブに行こうと思った理由である。
チケットも本当に運が良く手に入ってた。
先行申込に外れてしまい、一般発売でも買えなかったので、一度は諦めた。
ところが、LINEの公式リセールがあるのを知り、ダメ元で試してみたら、まさかのチケットゲット。
何回もうまくいかずにエラー画面に遷移したが、とりあえず押し続けたら支払画面までたどり着けて、あらよあらよと購入できたのだ。
今回初めて利用したが、意外とLINE公式リセールは使えるのかもしれない。
ということで参加。
しかも見やすい席でゆっくり楽しむことが出来た。
ライブを観ていてまず思ったのは、星野源はお辞儀が多くて、綺麗だ。
全く音楽に関係ないかもしれないが、こういうところに人間性が出るのかもしれない。
そんな星野源とそのバンドメンバー達が作り出す音と世界観は、生活感というかなんというか、どことなくゆるさをまとった雰囲気がある。
自然と笑顔になってしまうような、そんな空気感。
どんな曲も、すごく距離感が近く感じられて、体の芯に響いてくるような感覚があった。
こういう音楽は、どんな人も踊らせるチカラがある。
バンドメンバーには、今回のアルバムのキーパーソンであるSTUTSの姿も。
しかも中盤にはSTUTSにソロ演奏する時間を与えるという粋なはからい。
STUTSは、星野源の曲をサンプリングしながら、まさかの「夜を使いはたして feat. PUNPEE」へと繋ぐ。
5万人の東京ドームでこの曲を聴けるとは。。。
こういうフックアップは最高にクールだ。
他にはショートムービーや、ちょっとした寸劇も入れるなど、工夫の凝らされた3時間弱の大ボリュームステージは、あっという間の時間だった。
本人もMCで言及したとおり、合間合間では子供の声援も多く聞こえてきた。
なぜこんなにも星野源は人気があるのか。
星野源というのは、めちゃくちゃ顔がカッコいいわけでも、めちゃくちゃ歌が上手いわけでもないと思う。
歌っている内容も少し特殊だと思っていて、ネガティブではないが、ポジティブというわけでもないような気がして、なんというかフラットだ。
それでも、最後に「また会おう」と歌ったあとに、丁寧にバンドメンバーやダンサーを紹介して、ライブを締めくくる星野源はまさしく現代のスーパースターだなと思えた。
こういう細かな気遣いが人気のひとつの要因なのかもしれない。
今の彼を観れて、本当に良かった。
良いライブでした。