先日、半年間の勉強の末、3回目の受験で、ようやくAWS認定ソリューションアーキテクト(SAA)に合格することができたので、内容を簡単にまとめておきます。
自分は、
- クラウド実務未経験
- インフラ、ネットワーク系苦手
- 手は動かさずに要件定義や管理ばっかする系SE
だったので、結構苦戦しましたが、似たような方のお役に立てれば。
目次
1.基本スペック
AWS認定ソリューションアーキテクトを受験する前は、クラウドに関する知識は全くありませんでした。
一応肩書はSEですが、主に上流工程でお客さまと接することや、管理系がメインであること、かつ現在担当しているシステムが、バリバリの基幹系レガシーシステムのため、
実務でクラウドと接することは皆無で、多少はネットニュースなどで、目にする程度でした。
また、そもそもインフラとかネットワーク系は、苦手であまり興味がない部分で、
「IPアドレスのネットワーク部が~~~~」
とかは、思考停止します。最近はLinuxとかもほぼ触っていないです。
ちなみに文系出身でもあります。
2.試験を受けた目的
そんな自分がなぜこの試験を受けようと思ったか、ですが、やはりこの時代において、クラウドの知識は必須だなと思っており、何かしらの手段で知識をつけたいという気持ちが、まずありました。
これからIT系で何かをしようとしたら、クラウドがまず第一の選択肢でしょうし、今の仕事とは関係ないものの、今のうちにクラウドの知識をつけておかないと、手遅れになって追いつけなくなるのではという不安があったのも大きいです。
そこで、どうしようか考えたところ、資格が一番手っ取り早いし、他人にもわかりやすいかなと思い、調べてみると、AWS認定ソリューションアーキテクトを見つけました。
色々な方が受けられていたので、参考にさせていただければ勉強しやすいかなと思ったこともあり、2018年の秋ごろに、この試験を受験しようと決めました。
3.実際に勉強した内容
以下、どのように勉強を進めてきたかを書いていきます。
この試験の難しいところは、これを勉強しておけば受かるだろうという明確なパスがないことなので、一つの例として参考にしていただけるとよいかと思います。
①AWSの基礎を取得するために「合格対策AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト」で読む
まずは、以下の参考書を読みました。
合格対策 AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト
- 作者: 大塚康徳(日立インフォメーションアカデミー)
- 出版社/メーカー: リックテレコム
- 発売日: 2016/08/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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色々な記事でこの本が紹介されていましたし、勉強を始めた当時は参考書的なものはこれしかありませんでしたので、まずは読んでみました。
発売日が古いので、情報は古いですし、情報量的にこの本だけでは合格できないと思うのですが、分かりやすくまとまっており、自分みたいな素人にはちょうど良い難易度だったと思います。この本でクラウド、AWSの基礎を身に着けることが出来ました。
②実際にQwikLabsでAWSに触ってみる
基礎を身に着けたところで、実際にAWSを触ってみたほうがよいかなと思い、QwikLabsを利用しました。
以下では、基礎からAWSを実際に触って動かしてみることができます。有料でしたが、実際に全くAWSを触ったことがない自分には、AWSがどういうものかを知るために、良い内容でした。
詳細はほかの方の記事を参考にしていただけるとよいかと思います。
③もう少し具体的なイメージをつけるために、Udemyの「手を動かしながら2週間で学ぶ AWS 基本から応用まで」を観る
②で実際にAWSを触ってみたものの、そこまで深い内容ではないので、UdemyのAWS講座も観ることにしました。本当は手を動かしたほうが良いと思いますが、観るだけでも効果はあったと思います。
有料ですが、頻繁にセールもやっているので、そこまで気にならないと思います。
動画の再生速度も変更できるし、スマホでも観れるので、一つの勉強法としてアリだと思います。
※自分は使っていませんが、以下の講座もあるようなので、参考にしてみると良いかもしれません。
これだけで合格! AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(充実の20時間完全コース)
④「WEB問題集 - AWS WEB問題集で学習しよう」で問題を解いて、合格に向けた実践的な力をつける
ここまでで、知識としてはそれなりに着いてきていると思うのですが、この試験は結構応用力が求められるため、ここまでの内容だけでは合格は難しいと思います。
なので、以下のWEB問題集で問題を解きまくりました。
SAAの問題は700問以上ありますが、全て正解できるまで繰り返しました。
回答の説明も豊富ですので、ほぼストレスなく勉強を進めることができました。
また、ここまでの勉強では、最近のサービス(LamdaやKinesis)についてはほぼ出てこないのですが、この問題集には出てくるので、そこから後述のBlackBeltと呼ばれるAWSが公式にAWSサービスを解説している資料集などを参考にして、理解を深めました。
⑤「BlackBelt」で各サービスの詳細な内容を理解する
上述したBlackBeltには、AWS各種サービスに関する詳しい資料が公開されています。全てを読む必要は全くないと思いますが、理解が薄いかなと思うサービスや、なんとなく気になるサービスについては、一通り目を通しておくと良いかもしれません。
⑥「模擬試験」で実際の試験内容を体験する
総仕上げとして、模擬試験を受けました。
1回2000円(税別)で、公式サイトにて、オンラインで受験可能です。
問題の解答の仕方等に慣れるためにも、受験しておくに越したことはないと思います。
もちろん模擬試験で良い点数だったからといって合格できるわけではなく、自分は模擬試験は良い点数だったのに、本番で2回不合格になってしまいました。。。
⑦最近出版された「徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト - アソシエイト教科書」で最終チェックをする
⑥までで2回試験を受験したのですが、合格できませんでした。
3回目の試験を受ける前に、なんとなくAmazonを見ていたところ、新しい参考書が出版されていたので、最終チェックとして使用しました。
内容は、新試験内容に沿っており、情報も新しいので、最終チェックとしては非常に役に立ちました。
ただ、この本は、サービス別ではなく、試験の分野別に話が進んでいくので、それぞれのサービスについての話が色々なページに出てきます。
そのため、初心者がいきなりこの本から始めると、少し混乱するかもしれないので、自分みたいな初心者の人は、上述の「合格対策AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト」から入ったほうが、理解は深まるかもしれません。
徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト ? アソシエイト教科書
- 作者: ??部昭寛,宮?光平,菖蒲淳司,株式会社ソキウス・ジャパン
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2019/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
4.実際の試験に関する感想
- 何度もくどいようですが、自分は3回目でようやく合格できました。1回目の受験時はあと少しというところだったのですが、2回目では、1回目よりも点数が下がる始末。再度勉強しなおして3回目でようやく合格できました。複数回受験すれば合格できるとも限らないので油断せずに。
- この試験は、2018/8/13から新試験仕様になっています。そのため、サーバレス絡み等の最近のサービスについての問題も多いです。このあたりは、①~⑥の勉強だと落としやすいところなので、意識しておくとよいと思います。
- 問題の内容は、細かい知識や理解が問われます。選択式の問題ですが、なかなか回答が絞りきれないことも多く、悩みながら回答を決めることも多々ありました。サービスごとのユースケースや注意点を、他のサービスと対比させながら覚えておくと良いと思います。
- そんなの知らないよ!という問題もあったので、焦らずに勉強した知識をしっかりと発揮して、確実に取れるところで点を積み重ねて合格点に達する、という意識で受験すると良いと思います。
- 受験会場について、自分は1回目と2回目&3回目は別の場所で受けたのですが、受験に至るまでが微妙に違いました。1回目は身分証のスキャンをしたり、チャットを使って試験管とコミュニケーションしたりとあったのですが、2回目&3回目はそんなことなかったので、複数回受験することになった方は、できるだけ同じ場所で受験することをお勧めします。
5.まとめ
クラウド未経験だった自分でも、時間はかかりましたが、AWS認定ソリューションアーキテクトに合格することができました。
3回受験することになってしまいましたが、その分長く勉強することになったので、知識を定着するには効果的だったと前向きに捉えています。
色々な方が記事を書いてくれているので、とにかく自分が信じた内容に沿って勉強を進めていけば、確実に合格できると思います。
自分の経験としては、やはり実際に問題を解く中で知識が記憶に残っていったので、Web問題集をやりまくるのがおススメです。
また、参考書も新しい参考書がちょこちょこ出ているようなので、調べてみて自分に合いそうなものを選んでいただければよいかと思います。
この資格試験を通して、目的の通りクラウドの知識は身につけられたと思います。
今後も実際に自分で触ってみたりして、さらに理解を深めていきたいと思います。