はじめに
仕事ではほぼ一切プログラミングをしない"SE"が、「Ruby on Rails チュートリアル」をやってみたので、その感想等をまとめておきたい。
きっかけは「完全SIer脱出マニュアル」を読んだことである。
- 作者:池上純平
- 発売日: 2019/06/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
この本は、SIerにてレガシーな環境に身を置き、狭い世界でいわゆる"SE"として仕事をすることに疑問を持った人に対して、どうすれば環境を変えてイキイキと仕事をすることが出来るかということがまとめられている。
自分はSIerとはちょっと違うのだが、まぁ似たような環境にいるため、読んでみたのだが(本自体とても面白くてためになったので、同じような境遇にいる人は一度読んでみることをおススメする)、その中で、エンジニアとしてのWebの知識をインプットするためにおススメされているのが「Ruby on Rails チュートリアル」だ。
railstutorial.jp
全くWebの知識がないわけではないのだが、仮にRailsを使わないとしても入門コンテンツとしておすすめするとのことだったので、Webの知識が不足していることに危機感を持っていることや、せっかくなので触ったことのないRailsの勉強も兼ねてやってみようと思ったことから、取り組んでみることとした。
ちなみに自分のスキルレベルは、Web系は新人研修でJavaで当時はまだ生きていたStrutsを使って簡単なシステムを作ったことがあるぐらい。
仕事ではほぼ使わず、最近は機械学習系の勉強でPythonを使っている程度である。
やってみた感想
とりあえず一通りやってみた感想を書いてみる。
1回では、とてもじゃないが全体は理解しきれない
まずは一通りやろうと思い、基本は写経をしながら全14章を通しで実施してみた。
仕事終わりや休日にちょこちょこ進めていき、大体期間は1か月程度かかった。
ただこんな感じでのやり方では、とてもじゃないが、全体を理解しきれているとは到底言えないだろう。
なんとなくは理解できたと思っているものの、Railsがかなりの部分を自動で補完してくれているので、その動きをちゃんと理解しないと、応用は全くきかないと思う。
1回で全てを理解しようとせずに、何回か繰り返して、身につけていくという考え方で取り組むのが良いのだろう。ちょっと勉強したWeb初心者にはちょうどいい難しさかもしれない
もし全くのWeb初心者が取り組むには難しいが、他言語でも少しは関わったことがあれば、難しい教材ではあるが、全く理解できないレベルではないので、ちょうどいい難しさかもと思った。
自分みたいな一応なんとなく知っているけど、自分で書くことは出来ないみたいな人でも、ギリギリついていくことが出来た。
これは、朧気ながらに覚えていたStrutsで学んだフレームワークの考え方と、Pythonで学んだ文法がRuby・Railsに近いというのが大きな要因だったかもしれない。
全くのWeb初心者であれば、Progateの基礎レッスンがおすすめのようなので、試してみるとよさそうだ。モノは出来るが、その背景の知識をつけるには自ら深く勉強することが必要そう
「Ruby on Rails チュートリアル」の大きな特徴は、これを一通りやることで、イチからTwitterライクのWebアプリを、ネットに公開できるレベルで作成できるという点だろう。
その意味では、確かに達成できるなと思ったのだが、やはりモノを作っていくために必要な内容が解説されていくので、その背景にあるWebの話や、細かいフレームワークの挙動や考え方というのは、端折られているかなと個人的には感じた。
自分で理解が及ばないなと思った部分は、いったん内容から離れて自ら調べて学んで理解していく姿勢が必要だろう。演習問題の回答はネットに色々転がっているので、調べれば大体分かる
チュートリアルでは、各区切りごとに演習問題があるのだが、その解答はネットでググれば、色々転がっているので、回答が分からなくて躓くということはほぼないだろう。
今後
まずは一通りやってみたのだが、個人的にはもっとWebの基礎的な知識をまず身につけたほうがいいなと感じた。
そのため、いったん「Ruby on Rails チュートリアル」から離れて、ネットで話題だったN予備校のプログラミング入門 Webアプリコース」をやってみようと思う。
※ちなみに、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う全小中高の休校要請を受けて2020/3/1から無料開放されている。(いつまでかは明記されていない)
あまり色んな教材に手を出すのは良くないことは重々承知しているが、自分が飽きっぽい性格だということもあり、ここでWebの基礎的な知識を固めてから、改めて「Ruby on Rails チュートリアル」に取り組んでみたいと思っている。
ちょっと期間を空けて再度取り組むことで、自分の1回目の理解度のチェックや新しい発見もあるんじゃないかと期待している。
「Ruby on Rails チュートリアル」は、噂通り良い教材だし、確かに面白かったので、気になっている人は是非取り組んでみることをおすすめする。