選択の痕跡

音楽・テクノロジー・哲学

2019.1 Monthly Best Songs

2019年1月にリリースされた曲・アルバム、もしくは発表されたMVから特に良かった10曲を選びました。

一部12月末も混じってますが、そこはご愛嬌ということで。。。

おまけでアルバム単位で良かったものや、観たライブの感想なども書きましたので、良かったら是非。

 ■Songs

10:kolme「One time」

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2019年要注目のアーティスト10選 - 選択の痕跡でも選出した、メンバー自身がセルフプロデュースしている3人組ガールズユニットの、ユニット名変更後初めてのアルバム「Hello kolme」から1曲。

この曲自体は2017年リリースだったようだが、アルバムの中で一番気に入ったのはこの曲だった。

フューチャーベースが軸だと思うが、途中リズムが少し変えたり、そダイナミックに絡んでいくピアノやガットギターが面白いと思った。

 

9:DEAN FUJIOKA「Accidental Poet」

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完全に俳優だと思っていた。アルバム「History In The Making」から1曲。

星野源といい、俳優の才能もあってミュージシャンの才能もあるってどういうことなんだ。。。

この曲は所謂デジタルクワイアをトラックなしのボーカルオンリーでやっているというのが音楽的な見方のようだ。

デジタルクワイア自体は、米津玄師が菅田将暉との曲「 灰色と青( +菅田将暉 )」で使っていたが、まさかそれをシンプルに、それだけで使ってくるとは驚きだった。

そのアイデアに感服。

 

8:milet「inside you」

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 謎多き女性SSWのMVから。読みは「ミレイ」。

ドラマのタイアップがつくようだが、全く知らなかった。

公式HPを見ると、2018年から(まだ1年未満!!??!!?)本格的に音楽活動をスタートとのことだが、

どんなアーティストなのかまともな情報がない。

どっかの事務所がゴリ押ししてんのかなって思いながら曲を聴いたら、完全に持っていかれてしまった。

miletのハスキーな低音から始まるこの曲。

音の壮大さはまぁありがちではあるが、その雰囲気を完全にmiletのボーカルが操っているのがすごい。ここまで存在感のあるボーカルはあまりいない。

サビも高音もシンプルに綺麗だ。

EPは3/6に発売だが、この曲は2/7にリリースされるようなので要チェック。

 

7:majiko「狂おしいほど僕には美しい」

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こちらも 2019年要注目のアーティスト10選 - 選択の痕跡で選出した女性SSWの新EP「COLOR」からリード曲を。

Michael Kanekoが作曲したこの曲(そういえばMichael Kanekoの新曲もよかった)。

こういうジェットコースターのように緩急がある曲は、majikoのエモーショナルなボーカルにはピッタリだ。

中国で撮影されたというMVも曲によく合っている。

 

6:Calvin Harris, Rag'n'Bone Man 「Giant」

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カルヴィンハリス2019年第1弾は、2017年にフジロックにも出演したイギリスのSSW ラグンボーン・マンとの共演。

ラグンボーン・マンのソウルフルなボーカルが素晴らしいが、その良さを最大限引き出しているのが、カルヴィンハリスのトラックだろう。

ゴスペルを感じさせるアレンジは最近のトレンドか。

シンプルに踊ることもできるし、その壮大さに感動もできる。

良い曲だ。

 

5:ANIMAL HACK, SIRUP「Days Gone By」

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東京を拠点に活動する2人組プロデューサーユニット ANIMAL HACKと、2019年要注目のシンガー SIRUPのコラボ曲。

ANIMAL HACKはどっちかというとバキバキのエレクトロのイメージがあったが、SIRUPのR&Bにピッタリの落ち着いたダンストラックを用意してきた。

SIRUPも最高のボーカルを乗せてきており、個人的には、これまでのSIRUPのボーカルの中でもトップクラスで好きだ。

特にフックに向けてダイナミックかつソウルフルに展開するメロディは一聴の価値あり。

 

4:Soulflex「Abundant (era)」

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SIRUPが所属する大阪の要注目クルーから1曲。

この曲は以下のラップに尽きる。

もちろん曲自体もよいのだが、このラップのリリック・ライム・フロウが素晴らしすぎた。

情報の波が 一滴落ちる 今日も見慣れぬ空

どなたの日常が移れば 魅了される 君に情が移るエゴサ

その全てを消化しきれないで 今はすぐにNOとは言えないで

木漏れ日に混ざる長く続く昨日 手かざして 今のMy Love

 

3:KEITA「Don't Leave Me Alone」

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w-inds.橘慶太がソロ名義で、12カ月連続で配信を始めてしまった。

w-inds.に注目しはじめたのは、遅ればせながら橘慶太のセルフプロデュースで2017年に「We Don't Need To Talk Anymore」が話題となってから。(この曲に衝撃を受けた人は多いのでは。自分はそうだ。)

それ以降もコンスタントに、w-inds.として良曲をリリースしてきた印象だったが、我慢しきれなくなったのかついにソロ名義でも、しかも12カ月連続での配信を始めてしまったというのは、驚きであり、2019年の楽しみの一つとなった。

曲としては、例のごとく日本のJPOPの枠には収まらない1曲となっており、そのセンスの良さを爆発させている。

ドロップのフレーズは笑ってしまうぐらいカッコ良い。

 

2:lyrical schoolシャープペンシル feat. SUSHIBOYS」

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5人組ヒップホップアイドルユニット 通称リリスクと、SUSHIBOYSのコラボ曲。

リリスクは、tofubeatsがプロデュースしていたこともあり、結構前から知っていたし、最近の曲もチェックしていた。

聴けばわかるが、アイドルだからといって侮ることなかれというユニットである。

そのユニットがSUSHIBOYSとのコラボで最高の1曲を創り上げてくれた。

タイプライターの音は、いつも通り最高にエモいし、SUSHIBOYSのリリックもシャープペンシルというお題をもとに、ポジティブで元気になれる、とても良いものだ。

ただ、何もよりも、その曲を、リリスクが完全に自分たちのものにしており、アイドルが持つその不思議な力で、良さを何倍にも増幅させているというところが、この曲の神髄だと思う。

リリスクもここまで順調に来たわけでないように記憶しているし、そういったこれまでの全てがこの曲には込められている、というのは勝手な自分の解釈である。

何はともあれ、良い曲だ。

 

1:木(KI)「ai ni iko」

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木。

木とは何か。

googleに聞いてみると「地上部の茎つまり幹が木質化して硬く、冬も立ち続ける植物の総称。」と出てきた。いまいちピンとこない。

何か面白いことが書けるかと思って、おそらく人生で初めて「木とは何か」について考えてみたが、そんなことはどうでもよい。

とにかく、2019年1月は、完全に"木(KI)の「ai ni iko」"だった。

こちらも 2019年要注目のアーティスト10選 - 選択の痕跡 で選出したアーティストで、この曲自体は、昨年MVが出されたものだが、1st EP『Vi』が1月にリリースされており、その収録曲である。

最初から最後まで、とにかくすべてがツボなので、どうしようもない。

最後のサビで音を止まる一瞬には鳥肌が立ってしまったので、それだけは書いておく。

あとは、とりあえず聴いてほしい。

早くライブが観たい。

 

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以上、Best Songsでした。

1位と2位はすぐに決まったのですが、他はかなり悩んだのであまり順位ないです。

ロックバンドがないのが寂しいですが、シンガーソングライターが次から次へと出てきて恐ろしい限り。

 

■Albums

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Best Songsには選ばなかったが、もちろんKing gnuの新譜もよかった。

ただ、「Vinyl」が最も好きな自分としては、もっと凶暴なアルバムが聴きたかったという思いがあるのが正直なところだ。

一方で、こういう落ち着いた曲調でもここまでのクオリティ出せるのかというのは驚きだった。

お気に入りは、「Sorrows」「Don't Stop the Clocks」「It's a small world」。

曲調は違うが、どれも常田大希のギターが素晴らしかった。

 

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クオリティ高い。びっくりだった。

 

  • majiko「COLOR」

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「COLOR」というタイトルにピッタリのカラフルさ。

ティービーワンダーやビリー・ジョー・ロイヤルのカバー曲に加えて、ヒップホップユニットのGAGLEとのコラボもあり、その多彩さを見せた1枚になった。

 

  • kolme「Hello kolme」

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どの曲もクオリティが高くて良いのだが、あえて言うのであれば"これ"といった曲がまだ出てきていない印象。

キラーソングが生み出せれば、一気にブレイクするだけのポテンシャルはやはり感じさせる内容だった。

 

  • 木(KI)「Vi」

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なんというか、どういう生き方をすればこういうセンスが身に付くのか。

無音すら自由自在に操るそのサウンドメイキングは、ポップスの枠を超えているのでは。

 

■Lives

 

KID FRESINOのライブを観てきた。

彼とSeihoのDJで幕を開けたライブ本編は、彼とDJ CH.0のDJの音でその幕を閉じた。

まるで人生だなと思った。

途中は豪華なゲスト陣を迎えての素晴らしいアクトを見せてくれたが、あくまで最初と最後は孤独なんだよと言っているように思えてしまったからだ。

本編最後の「Retarded」では本人が言う通り「ネガティブだけど、バッドじゃない」という通り、諦めとは違った感情が感じられたハイライトの一つだった。

アンコールでは、バンドとC.O.S.Aを迎えての「LOVE」で大団円。

その多幸感からは、これから新しいフレシノが観れる予感があった。

今後も要注目だ。

 

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■+@

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リリースは2018/3/30なのだが、最近やっとspotifyに入ったのでよく聴いた1枚。

loqtoは、3ピースマスロックバンド。

マスロックというと取っつきにくいバンドも多いのが正直なところ。

しかしこのバンドは、メロディもしっかり立っており聴きやすいのだが、これぞマスロックというめちゃくちゃな展開もあり、そのバランスがとても良い。

「géo-」でのお気に入りは「OxFord」 。

後半の展開はとにかくブチ上がるので、必聴。

 

 

以上、2019年1月に聴いた音楽のまとめでした。

2月もきっと良い音楽がたくさん聴けるでしょう。